遂に実現!セーラー服と(短)機関銃! ー第三次上海事変でGO!ー
2009/5/2



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2009年5月2日 千葉県酒々井インドアフィールドユニオン『リトル上海』
参戦人数 20名
筆・紅中兵

※ここではイベント特有の特別ルールの説明については割愛しています。詳細を知りたい方は専用HP内レギュレーションの頁を参照の事。


史実における上海事変は第二次までであるが、ここ千葉はリトル上海における「上海事変でGO!」戦は遂に第三回を迎える事となった。
今回は過去2回の経験を踏まえ各員の装備も充実、日中共に3部隊を編成した上に各々が本作戦にターゲットを絞った装備で望んだ事により過去に類を見ない激戦が展開された。

戦闘中の画像はほとんど無いのだが、そこは各社従軍記者の筆捌きにて補完してもらう事としこの超級インドア戦の一部始終をお届けしたい。

今回は参加者も増えた事により、日本軍側は海軍1、陸軍2部隊の編成を取った。海軍は人数こそ少ないと言え1種2種が揃い、ここに特務機関員と英義勇軍が加わり充実度は旧軍中最強だったのではないだろうか。
陸軍も三八式をメインに据えた昭5式の部隊が参戦、正にかつての上海を彷彿とさせるが如き力の入れようであった事は特筆に価する。

一方の中国軍も、国府第一師はM35ヘルメットに緑色の装備優良師団が出現、Kar98Kの速射とモーゼル拳銃の狙撃でしばしば日本軍を追い詰めていた。
また、今回は紅軍編成による1隊も参戦、手槍中心の機動戦を展開して電光石火の拠点制圧を見せていた。

加えて、今回はルール上も過去の経験を踏まえた改定があり、特に今回より「負傷者は敵兵にタッチされたら死亡(無条件ヤスクニ行き)」とした事で、中々敵戦力を削る事が難しかった従来よりも敵を全滅させやすくなるなど、より一層楽しめる様に工夫が続けられている。

さて、当日の戦闘を順次見ていく事としよう。
 
 


     (参考・リトル上海城内図)
 

第一章:我等国府第一、徳式装備師
まず開戦しての第一ラウンド、我が国府第一師は中央方面を進んだ。
公衆電話のある広場を抜けて華安大厦に突入した頃には、上海銀行を旧軍の一部が既に占拠しており我々は四行倉庫側からこれと壮絶な銃撃戦を展開。
実は今回、この「上海銀行対四行倉庫」という交戦の構図は幾度と無く訪れた激戦の場となったのであるがこの時はまだ知る由もない。

八八師さながらの装備で固めたN田橋の雄・同志ロバートがボルトアクションライフルとは思えない速射で上海銀行2階の敵を制圧、我々も負けじと火点を集中した。
敵の反撃が弱まった、と見るや同志ロバートはすかさず上海銀行1階に向けて走る。我々は彼を援護する為に猛射を続け、やがて1階に取り付いた同志はそのまま2階へと密かに歩を進める。我々も敵の隙をついて同じく上海銀行1階に進出、間髪を入れず2階に上がり、そのまま一気に敵を背後から殲滅した。
だが、別の一隊が隣接する楽宮旅社に取り付き、至近距離での撃ち合いが展開される。
何度か友軍に被害を出しつつも手当てによって回復させ、上海銀行を死守せんとするも敵は遮蔽物に富んだ地形を有効に使っており、正面からの撃ち合いでは中々思う様な損害を与えられない。
一旦下がって別ルートから攻略をする事にし、1階に下りてくると階段向こう正面の四行倉庫に海軍陸戦隊の姿が!
香格里拉大酒店方面と撃ち合っていた様で、私に対しちょうど側面を晒しているのでこれを幸いとモーゼル(拳銃)の速射で殲滅、安全を確認し建物外から楽宮旅社方面へと向かう。
しかしこの辺の動向を察知したのか、我々が楽宮旅社2階に上がった時にはそこにいた部隊は既に楓林閣酒家へと退いた後だった。
うむ、中々見事な見切りである!

かくして今度は楽宮旅社ー楓林閣酒家間で壮絶な銃撃戦が展開。しかしこの時、四行倉庫方面より進行せる友軍の一隊も戦闘に加わり、楓林閣酒家は2方面より重圧を受ける形となり制圧された。
この時点で我々は日本軍の戦闘開始地点まで到達しており、おそらくもう1部隊が残っている筈・・・という前提から今度は匯豊銀行ー香格里拉大酒店のラインまで掃討戦を展開する。
平行して友軍が進んでいる感じというのは中々頼もしい。どちらが先に接敵するか、当たるを幸い薙ぎ倒さんばかりの勢いで進む。

途中、錦江飯店付近で別の友軍部隊と合流。どうやら敵はいない模様。
「?」
残敵が潜んでゲリラ戦をしかけてくるつもりなのか?
しかしほぼ上海全域は中国軍によって制圧されており、今更数名で何をしても無駄ではないかと思いつつ、再び3部隊が散開して索敵にかかった時、セーフティ方面よりふらふらとリトル上海を横切る日本兵が。
あれ、もしかしてこの人待ち?
私はゲーム進行役としての職裁から、復活地点ヤスクニに呼びかけた。
「日本軍、あと何人待ちですかー」
「1人ですー」
ああ、やっぱり。

と、いう訳で第一ラウンドは中国軍によるリトル上海制圧にて終了した。ちなみにこの間、1時間10分。
我が国府第一師はタッチ復活も手馴れたもので、連携が取れていた事から1回しか全滅せず勝利する事が出来た。
しかし他部隊は結構全滅していたようである。

今回は参加人数が多くなった事により、1ゲームの終結を総員全滅までとすると結構大変だという意見があり、第2戦からは部隊の全滅回数をカウントしてこれを超過したら終了、というルールを適応する事にした。
(実はカウント制も可能な様にあらかじめカウンターも準備していたのだ)
 

第二章:香格里拉大要塞の攻防
かくして始まった第二ラウンド、我が便衣隊がもたらした情報によると日本軍側ではデッドカウントよりも部隊単位での全滅を強いる様にという指令が出ているらしい。
面白い。ならば返り討ちにしてくれる。
今度の我々は楽宮旅社ー楓林閣酒家方面より進出を開始。対する日本軍は香格里拉大酒店を背に展開。
ところが、上海銀行ー四行倉庫まで進んでも敵の銃撃がない。これはもしかして・・・

我々が華安大厦に入ったとたん、香格里拉大酒店(シャングリラホテル)より壮絶な銃撃が開始された。
2階に機関銃隊を配置し、1階を歩兵銃が固めてこのラインより先は一歩も近づけさせない構えの様だ。
機関銃(機関短銃)は2丁あり、相互に仕掛けてくるので中々反撃も思うに任せない。
初回にて我が方の戦法を研究し、必殺の陣を敷いた様だ。

かくして香格里拉大酒店は強固な要塞として我々の前に立ち塞がった。

右翼を紅軍第166部隊が進行して錦江飯店付近までは取り付いた様だが、やはりそこから先を攻めあぐねている様だ。
連携したいが途中は狙撃ステージとも言うべき広場があるのみ、各々部隊単位で反撃&決死隊を繰り出しては見たものの、損害を重ねるばかりであった。
166部隊では今回からルールに追加された手榴弾によって敵機関銃隊を沈黙させるべく、危険を冒して前進し投擲を行ったが失敗に終わった様子が伺えた。
「香格里拉大酒店1階に取り付く事が出来れば・・・」
無謀を承知で援護を頼み、私は拳銃の身軽さで行ける所まで行ってみる事にした。
華安大厦前の広場を土嚢が詰まれた地点までは進んだのだが、やはり2階からの撃ち下ろしに遭ってここで負傷してしまった。振り返って華安大厦を見ると同志金子は1階、同志ロバートは2階に陣取り各々がボルトアクションライフルで機関銃相手に必死の反撃を試みている。
この様子では救援に来る事も出来ないか・・・

一方、日本軍は止めを刺すべく海軍陸戦隊が匍匐して接近しつつあった。
せめてこの機会を捉え、敵を仕留めてくれれば良いが・・・
だが、2名とも機関銃への応戦で手一杯、かくして陸戦隊員は私のところまで到達してしまい、私はヤスクニで同志を待つ事となった。

遮蔽物の有利不利から、おそらく2階に上がった同志ロバートも長くはないだろうと見ていたのだがやはり、それから程なくして彼も我が後を追って来た。
2名を失い、負傷から復活の手立てを失った同志金子も結局は火力を集中されて戦死、かくして2戦目ではあっさり全滅の憂き目となった。

ヤスクニで合流した我々は、折角なのでこの機会に各自が弾薬装填等を行い、万全の準備を整えて再びフィールドへ。
するとこの間に大きく戦況が動いており、既に敵は香格里拉大酒店から姿を消していた。
念のため2階に上がり、窓から様子を伺うが既に遠方に移動した模様で全くわからない。
我々は今度は左ルートより追跡を試みる事とし、国府第一師は一旦匯豊銀行2階に集結した。

すると、四行倉庫方面と思われる方向より一発の銃弾が。

「パカン」「ビシッ」
「ヒット」「ヒットーッ」

同志金子が振り返った時、そこには2名の負傷者が横たわっていた。
何と、1発の銃弾は同志ロバートのモーゼルに当たり兆弾して私の頭部にも命中したのだ。
たった1発で2名を一瞬にして葬り去る。

どうやら日本軍にはデューク東郷の親戚筋が参戦していたらしい。

同志金子の手当てにより移動攻撃可能となった我々は、一旦1階に降りて建物の陰沿いに進行する事とした。
日本軍部隊はどうやら先ほどの我々と同様、前進して敵本拠地までの間を制圧に向かった様で、我々はそれを後ろから追いかけている格好となっている物と思われた。

上海銀行1階まで到達したものの、日本軍は今度は楽宮旅社に陣取り我々を待ち伏せていた。
突如開始される銃撃。途中の道をこれ以上進む事は誰にとっても確実な死以外得るものが無いと思われた。
その為、我々は上海銀行を2階に上がり2階廊下を伝って楽宮旅社を攻略する事とし、階段を静かに進む。
上がりきったところの胸壁を使って同志ロバートが銃撃を開始、敵が一瞬頭を下げた隙に我々は展開し、楽宮と上海銀行間での極至近戦闘が展開された。

何か訓示めいたものが聞こえる。と、私服の特務機関員が突っ込んで来た!
我がモーゼルが彼の胴体のど真ん中を貫き、もんどりうって倒れる白い背広。
この状況下でも突撃を敢行するとは、日本軍側の戦意恐るべし。
でも、純白のジャケットは「血戦上海灘」の華成龍っぽいぞ。

何とか余勢を駆って止めを刺したいところだが、敵は先ほど散々香格里拉大酒店で我々を苦しめた機関銃を含む一隊だ。中々先に進めないでいた。
膠着した攻防が続き我が方では弾切れが続出、1名ずつ見張りを立てて装填を行った後に向き合ってみると、敵の姿が無い。
誘いの手か、或いは引いたのか。
ダメ元で突入してみると、やはり楽宮旅社2階はもぬけの殻。
だが、制圧したと油断するまもなく、向かいの楓林閣酒家より全自動射が降って来る。
敵は楓林閣酒家に後退して更に一戦する構えだったのだ。
我々は各々1名が窓1枚々々に陣取り、早速応戦する。
ここで私は同志ロバートのMP40を借りた。フルオートの制圧力は誠に頼もしい。これで五分と五分だ。
とはいえ、向こうは手馴れているのに対しこちらは俄か機関銃兵なのでしばしば被弾や弾切れ等で、中々戦闘を有利に進めるまでには至らない。
隣接する建物同士で、激しい銃撃戦が再三展開されつつあった。

何度目かの弾切れで、同志ロバートの込めてくれた弾倉を受領し装填した。
ふっと窓から顔を出し、さっきと同じ窓に撃ち込む・・・っと先方にいるのは帽子に赤い星!
何があったんだ?
「ゆっ友軍が、166部隊敢死隊が斬り込みに成功し銃剣で3名を瞬殺した模様です!」
同志金子の報告が飛ぶ。
何と!ここリトル上海における白兵戦武器最強説は今回もまた実証される事となったのか。
また、166部隊の練度たるや恐るべし。

「よーしチャンスだ。一気に他の日本鬼子を一掃して決着を付けるべし!」
我々は元来たルートを戻りつつ、残敵の捜索に当たる。
今や遥か遠くになった香格里拉大酒店を目標に、途中の潜伏スポットを虱潰しにクリアしつつ進む。
丁度中間地点辺りまで来た時、ヤスクニより「終了」の声が。
どうやら第二隊も奮戦しており、全ての日本軍はリトル上海から叩き出された様だ。

かくして2戦目も中国側の勝利に終わった。
 

第三章・激しく、速やかに進攻せよ
2ラウンド終わったところで一旦長休憩を入れる事にした。
以前のレポートでも書いたが、とにかく緊張と戦闘の連続で普段のゲームとは比較にならない位消耗する。
ここで30分の休憩を入れる。毎回恒例人参解放軍無料配給による茶菓が提供され、汗を拭いつつ次ゲームの用意やフィールドを利用しての撮影会など、各々がこの時間を有効に過ごした。

さて、今回も相当の時間が経過しており撤収に要する時間なども考慮すると純粋なゲーム時間は1時間足らず、しかし戦いに来た以上は存分に楽しんで行かねば勿体無い。

という事で本日最後の血戦は開始された。
残り時間や、本日最後という事もあってか今回は各員の展開も早く機動遭遇戦がそちこちで展開された。
今回初めての参加者もそろそろフィールドとゲームに慣れて来て、我が方も損害を重ね、1つの建物を占拠する毎に必ずのべ数名の犠牲を払う事となり、戦闘の激しさは一層増した事を実感した。

しかし、そんな中でも海軍陸戦隊と共同作戦中の大英帝国義勇軍は全く汚れしらず、白いシャツとウールのズボンは数時間の激闘を戦い抜いて来たにも関わらず、土跡一つ付いていない。
さすが練度の高いゲーマーは、思わぬところでその片鱗を覗わせてくれるものである。

そんなこんなの死闘も18:00を回ったところで3度目の日本軍全滅、これにて本日は時間切れとなりまだ外は明るかったが総員は一旦建物の外に集結して最後のご挨拶とそしてこれまた恒例の記念品の配布が行われた。
上海事変でGO従軍章は銀・胴と続き今回金色メダルとなり、全戦参戦した猛者は3色コンプリートと相成った。

かくして、今回も事故・トラブルなく無事作戦は終了、各員は黄金の上海戦従軍章を胸に帰途についたのであった。
 




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