友よ、引鉄で熱く語れ −−−トリガートーク参戦レポート−−−
2010/1/31


2010年1月31日 埼玉インドアフィールド トリガートーク
参戦人数9名
筆・紅中兵


その1・重力をコントロールせよ
今回の戦は、我が人参解放軍とは深ーい同盟関係にあるインドア戦の雄・ウルバヌスさんのご招待により、埼玉に最近出来たインドアフィールド「トリガートーク」への出撃である。
このフィールドの面白いところは、吹き抜け状になった2階部分がありここを制圧すると1階各フロアに蠢く敵味方の配置・動向が丸見えになってしまうという事だ。しかも2階はちょこっと板状障害物があるだけの開けた空間になっており、階段を上がるとすぐに交戦が始まるというインドアっぽくない形状をしている為、1階の小部屋&ドア沢山の典型的な室内戦闘と対照的な1面を持っている。

この日参戦はホストたるウルバヌスから4名、ウルバヌス古参同盟軍の1つである通技協さんが3名、そして我が人参解放軍から2名という構成であった。この為組み分けはウルバヌス4名対人参軍・通技協5名となった。
この日我が軍は室内戦という事で2名とも私服系の民間人ゲリラ仕様、しかしそれ以外の皆さんは黒一色の治安部隊装備で、この為我々は敵味方の区別に苦慮した。「ヘルメットの有無」とか「左胸に金の刺繍がある」とか、全体をよくよく見れば相違点があるのだが、さてドアから足だけ出て来て咄嗟に判別出来るかと言ったら・・・
そういう点からは我々っていつでもどこでもわかりやすいなーと思った次第。

尚、今回は通信化甚だしいウルバヌスさんに対抗すべく我が人参軍でも無線機(省電力トランシーバー)を投入、これにより通技協さんとも効果的な連絡を行う事が可能となった。この辺はまた折にふれレポートの中で挙げて行く。

さて、第一戦開始。我が方は人数の少ない人参軍が2階を先行奪取し、敵の動きを報告する事で通技協さんの進攻を容易ならしめて敵ウルバヌス隊を各個撃破する戦術を執った。
開始合図と同時に上がって見ると、対角線上の階段からは2名が上がってくる。普段は外の戦いで30mを目安に発砲・撃破を主としている私にとってこの程度の距離ならヘッドショットも十分にいける。
「もらった!」
ところが、この日はインドア戦という事で軽量弾である0.12gをメインに持参してきていた。しかしモーゼルのHOPは0.25gでちょっと落ち気味・0.2gでちょっと浮く程度に調整(※フィールドによっては0.2g縛りがあるところもある為)していたのであった。結果、0.12g弾は敵の眼前でものすごい勢いで上昇してしまう。まるで目に見えない防御フィールドがあるかの様だ。
苦肉の策で横にしてみる。だがやはり敵のいる地点まで行く前の地点でそれてしまい、コブラのサイコガンよろしく横からカーブする弾でのゲットも潰えた。アツくなっていた私は咄嗟に上下逆さで一発撃ったらマガジンのガスが一気に抜けてしまい、1本使用不能に。
ここで冷静になった。まだ私にはサイドアームがある。
左腰後ろに手を回し、革命の赤いPPKをマカロフホルスターから取り出す。そう、New銀ダンである。
まさか緒戦からこいつを動員する事になるとは思わなかったが、それでもマガジン3本はフルロードしておいた。
恐ろしく弾速は遅い上に水平に狙っては敵のところまで届かない。それでも斜めに角度をつけていく事で敵の潜伏地点に到達させる事に成功。少なくともこれで敵の進出を封じる事に成功した。
一方の同志金子はボルトアクションライフルだ。私がかき乱している間に何とかヘッドショットを決めて欲しいと思ったが、敵も去るもの一瞬出て来て数発撃つとすぐに引っ込んでしまうので、中々捉えられないで苦戦を続けていた。
さすがに初速20m/sも無い弾を斜めに撃ち込んでの応戦なので、中々ピンポイントに狙った所へ着弾させるのは難しい。それでもとにかく敵を抑える事には成功していたが、いつしかマガジンも最後の1本になった。
余力のあるうちに後退して態勢を立て直すべく、後退を命じ階段を胸壁としての抵抗に切り替えた。
しかしこちらの階段は狭く、2名が同時に射撃をするのは困難な事から1人づつ応戦している間にまず私が被弾、どっかの国の対戦車ミサイルじゃないが、銀ダンで撃った弾が敵に到達するまで目視している間に敵からの弾がこちらに到達してしまい、私はフィールドアウトするハメに。
結果として同志金子だけでは2階を制圧し続ける事は出来ず、敵にかの地を明け渡す事となった。
 

その2・銀ダンは決意と共に
かくして終わった第一戦、今度はフラッグ位置を入れ替えての2戦目だ。
私はモーゼルの弾を0.2gに換装し、加えて念のため中華スコーピオンも携帯した(勿論銀ダンも再度フルロードしている)。
2階の制圧はこのフィールドにおけるキモだ。我々は再度同じ作戦にて開始合図と共に楼上にと駆け上がった。
敵より早く登りきり、同志金子と左右に分かれて対角線上の階段を制圧しつつ進む。
来た!
まず近い方の私が発砲。しかし0.2gでもまだ浮き過ぎた。野外戦で飛距離を求めると一度上がってそこから落ちる位にHOPを設定する事になるが、このちょうど上がっていくあたりが敵のいる距離と合致してしまった。
(フィールド内にはシューティングレンジもあり、2ゲーム目の開始前にそこで調子をみているのだがレンジの距離が短すぎで上がってしまうのはわからなかった)
またしても!早速スコーピオンに切り替える。
しかしこの中華スコーピオン、デフォルト箱出しでは0.25gを使ってもHOPゼロなのに浮き上がってしまう程キツイHOPがかかっており、先日のゲーム後にパッキン押し下げパーツを削って0.2gでも真っ直ぐになるところまでの調整はしていたのだが、0.12gを使うにはまだ強すぎた。さっきのモーゼルみたいにキュンキュンと上に消えていってしまう。やむを得ずまた革命の赤い銀ダンで応戦をしたが、これが結構いい勝負になり、がっつり攻勢を受け止めて食い止める事が出来た。
敵はM4にいろいろ付いてるCQB仕様らしいが、それが銀ダンと互角に撃ち合っているのだ。
結局敵は2階への進出を断念、1階を進む友軍と合流する意図らしく後退していった。
この隙を逃さず一気に進出する同志金子。彼はこの後、階段に未練を残したむろする敵を彼の銀ダンで仕留め、「インドアに銀ダン」が効果的なウエポンである事を実証した。
 

その3・怪しい取引現場を制圧せよ
なんやかやで一通り裏表をやって、まあフィールドにも慣れたけどちょっと休憩がてら撮影でも、てな雰囲気になって、散々伍々カメラと装備を持ってフィールド内に入っていった。
我々も「折角だから怪しい中国人とロシア人バイヤーの取引現場」でもやってみようか、てな事で、金塊とスコーピオン、中華包丁等をもってフィールド内の一室へ。
そこへドアエントリーシーンを撮影したがっていたウルバヌスさんが突入して来て、面白いんで取引現場制圧の瞬間を動画で撮ってみようという話にトントン拍子で進んでいった。
動画の方は先方さんの編集を経た物が公開されたので、こちらでも紹介してみたい。
断っておくがほとんど全てゲーム用に用意した物だ(金塊もイベントゲームに使う予定だった)。
ネタで用意したのは$マークのグラサン位なモン。
 

その4・トリガートーク制圧のヒント
さて、最後に今回はちょっと毛色を変えて、このフィールド独自の構造を利用したトリガートークAフィールド制圧戦術等を考察して締めくくってみたい。
最大の特色は、やはり2階を制圧する事で1階の動きが丸見えになってしまう事だろう。言ってみれば航空偵察&無線によるリアルタイム報告を行っているようなモンだ。
従って、可能なら2階を奪取・制圧する事は放棄すべきではないと思う。しかし2階に上がると1階での戦闘に全く参加できなくなってしまう為、少人数の場合は一旦全体の状況を判断したら、すぐに1階に降りて自身も戦闘に参加する様にする。ここでもたもたすると戦況は流動的に変わっていくので、とにかく電光石火の素早さでもって一気に敵を包囲殲滅する事が肝要だ。

また、不幸にして2階を敵に制圧されてしまったら・・・これもまた手が無い訳ではない。
確かに2階からは中央の各フロアそして向かいの通路が丸見えとなる。しかし、観測者のいる足元の通路は死角になるのだ。
従って、もし2階の敵が1人だけであるなら、囮部隊を視界内の通路や部屋に展開させ、その足元通路側に本来の打撃戦力を展開させる事で敵の情報を遮断し行動する事が可能となる。
また、1名で1階を見ていると当然ながら階段の警備が疎かになる。観測員が1人の場合、1階の戦況を報告している間に階段を上がってこの敵を始末する事も不可能ではない。
この為、私なら2階を制圧すると決めたら必ず2名を上げ、左右に展開させると同時に交互に敵に近い側の階段を照準させ、不意の急襲に備えさせる。
これによって観測員としての機能を存分に発揮する事が出来るのだ。
でも、観測員はインドアバトルをしてる感じがしないから、交代制にしないと2階に上がる人は面白くないかも知れない。この点は注意が必要である。

まあ、思い切って2階を使用禁止にしてセーフティ認定し、ヒットされたら2階から戦況を観測するっていう使い方も面白そうだ。
いろんな遊び方が出来そうなうえ、実はまだ今回手付けずのBフィールドもある本戦場、是非また行っていろいろ遊んでみたいと思う次第。
 



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