ラストゲームはチャルメラで
2005/12/18



チーム刹那主催ゲームにて:(人参解放軍よりの参戦 4名 ゲーム全体の人数 20名前後(途中の出入りありの為))
 筆・紅中兵

 の日は我が人参解放軍にとって2005年最後の作戦行動であった。
本ゲームでは総員でグーパによる組み分けを実施する為、なかなかチーム単位で纏まっての行動が困難な事が多いのであるが、この日の後半は1サイドゲーム(片フラッグ戦)を行っており、ちょうどラストゲームの時に人数調整で守備側にいた人参軍メンバーが攻め側に入った事により、4名全員が揃う事が出来た。
刹那隊隊長の作戦も「最後だし1団となって中央を一気に突いてみよう」という物であったので、私は同志諸君に「本作戦ではチャルメラ突撃を敢行する」旨を伝え、戦意旺盛なる我等が同志達の意気は大いに上がった。

無線による攻守双方の準備完了が確認され、いよいよ今年最後のゲームがスタート!

今日一日を戦ってきたフィールド、ましてやド真中の道を行くのであるから展開は早い。
ちょうどフィールド中央のやや開けたところに差し掛かる手前で敵守備隊からの応射があり、反射的に散開したところほぼ真横に分散する事が出来た。
まずは銘々が散発的に応戦するが、敵守備隊の地形を生かした布陣によって損害を与える事は出来ていない。

一頻り彼我の応酬が行われたものの、お互いに遮蔽物を効果的に利用している為に被害を与える事が出来ず戦線が膠着し始めた様に伺われた。
同志達が時々私の方を伺い、「主席、突撃の下知を」と目で合図して来る。
だが、突撃を成功させたければタイミングを誤ってはならない。
私は冷静に、再度同志各員の展開位置を確認した。さすがに慣れてきたと見え、非常に上手い具合に水平展開が出来ている。これなら横隊攻撃をかけることができるので、敵火点を分散させる事が出来そうだ。
半数は革命達成の犠牲になるかも知れないが、それに見合った戦果が期待できそうである。

私は合図笛を取り出し、高らかに吹き鳴らした。

「ピャラリーラリ」(突撃準備)

敵を伺う同志達に一瞬緊張が走ったのを私は見逃さなかった。そう、待ちに待った瞬間の到来である。

「ピャラ」(突撃開始)
残りの合図を吹き、直ちに叫んだ「突撃!」

これは友軍の同時行動を意図したものであったが、これによって近場に展開していた刹那さんメンバー達も一斉に立ち上がって敵フラッグに向けて怒涛の吶喊が開始された。周辺にいたと思われる全てのゲーマーが敵フラッグ目掛けて突っ込んで行ったのである。
敵防衛線はあっという間に崩壊、撃破された守備隊員がフラッグ方向を振り返って見た時そこにあるのは我が人参軍メンバーがフラッグをゲットした姿であった。
大勝利に沸く攻撃隊の人数を数えてみると7名、ちょうど回り込もうと迂回をしていた2名が参加出来なかった以外、総員が一斉突撃を敢行していたのであった。しかも味方の被害は無し。文句無しの完全なる大勝利である。

意気揚揚とセーフティに戻る帰り道、この突撃に参加した刹那さんメンバーの1人が言った。

「人参軍の突撃、感動しました。」
聞けば普段は突撃をかけても個別の突進に終わってしまうので成功する事はなく、ましてや大人数の一斉突撃など更に実現困難、そんな中での我々の大勝利は攻撃指向のゲーマー達にとって正に夢を実現した展開であった様だ。

これも偏に、天の時・地の利・人の輪を的確に捉え不可能をも可能にする卓越した同志主席の百戦百勝の指導が起こした奇跡であるといえるだろう。

セーフティに戻ると守備隊の方から見た本作戦の様相を聞く事が出来た。

フィールドに一瞬銃声が途切れ、ふと嫌な予感がよぎった時にチャルメラが響き渡った
「これは来る!」と思った瞬間、一斉に立ち上がって突っ込んで来る攻撃隊が見えたが、誰もが笑顔で突撃して来るのがとても恐かった。
マガジンチェンジの暇もなくとにかく撃ちまくったが、あたり一面から突っ込んで来られた為に応戦のしようが無かった。
等々・・・

彼はこう締めくくった。
「あのチャルメラは決して忘れられない」

かくして2005年最後のゲームの最後の一戦は、サバゲの歴史において長く後世に語り継がれる大勝利のうちにその幕を閉じたのである。



人参サバゲ通信表紙へ       人参日報編集局へ