紅中兵語録(新編)

ここでは偉大なる同志主席が放つ、既成ゲームに一石を投じる主張の数々を拝聴できる。威儀を正して読み込もう!

尚、ライブ版紅中兵語録ともいうべきブログ「主席執務室応接間」にこちらから入室できる。
併せて読まれたし。


目次

サバゲの魅力とは?
秘訣は「読み合い」

サバゲの魅力とは? (→目次へ)
見た目は確かに戦争ゴッコと似ているサバイバルゲームであるが、一定のルールに沿ってプレーするという点からはスポーツに近い面も持ち合わせている。むしろ幾つかの項目については型にはまったスポーツよりも優れていると思われる面も有している。
それでは、具体的にどういった点がサバゲの魅力として我々を惹きつけてやまないのか、思いつく幾つかを挙げてみよう。

・実力次第で誰でも主役になれる、筋書きの無いドラマ
 コスプレの発展系みたいな戦争ゴッコではあらかじめ筋書きが定められていて、何をどうしようとお決まりの通りに展開させないといけない。まあこれは素人芝居みたいなもので非日常の体験としては面白いのかも知れないが、始めっから「あなたはヤラレ役の雑魚キャラです」と決められてしまう事に抵抗を感じるなら当然満足は出来ないだろう。
しかしサバゲの場合、レギュレーションとゲームルールという一定の決まりさえ守れば、あとどういう展開になるかは予測不能、各自の動き如何で秒殺に終わる事もあれば壮絶な戦いの末に最後まで生き残る事もまた可能である。
いわば自分の実力次第で誰もが主役を張れる機会があるのだ。勿論、相手も君をヒーローにする為に手加減してくれる訳ではないのでそうそう簡単にはいかない。逆に言えば、映画の主人公の格好をしていたところで実力が伴わなければあっさりやられて退場、単なる雑魚キャラに終わる事もある。それ故にこそ、生き残り勝ち残った時の充実感は自ら掴み取った者だけがわかる栄光に輝いているのである。
勿論、常にベテランが勝利し初心者はカモにされているのではこれも絵に描いた餅に過ぎない。しかし私の指導の下に同志達が動いた結果、サバゲを始めたばかりの初心者やその日何度やっても打ち負かされていたチームが逆転勝利を収めた事は幾度となくある。
これは即ち作戦によって弱点をカバーし、最大限の力を発揮させる事が出来たからであり、個人技のみに頼っていては到底実現できなかった事である。
この様に適切な指導の下に戦う事が出来れば個人の実力を超えた戦働きが出来るという事も、知っておいて損はないだろう。

・球技と違って、あっちこっちが焦点となる
 スポーツ特に球技では、玉のあるところがゲームの焦点となる。野球でもサッカーでも何でも、たいてい玉は1つしか使わないので、結局玉の近くにいる一部だけがプレーしているのであり、それ以外の人は単なる員数合わせに終わっていたりする。
しかしながら、サバゲでは主戦場は1つとは限らない。しばしば敵味方フラッグ間を繋ぐ最短ルートはメインストリートとして主力のぶつかり合う主戦場になるが、それ以外の迂回ルートや、迂回浸透して来た敵とフラッグ周辺でバトル等と、およそ会敵するところは全てが戦いの焦点であり、その為に例えば両陣営同時に自フラッグ前面で壮絶な銃撃戦が展開、という事もしばしば発生する。
これはサッカーでたとえるなら両ゴール前で同時にフリーキック、という様なものだ。先に決めた方が勝利するのだから。
従って、バトルの数だけ自分が活躍出来る場もまた多数存在するのだ。中央部隊に限らず、迂回部隊や守備隊といった任務を担当しても、自分がゲームの中で重要な位置を占めている事を実際のバトルの中で実感できるだろう。

・殺るか殺られるかの緊張感(でもそんなに痛くない)
 相手と直接戦うと言う点では球技よりも格闘技に近いかも知れない。しかし殴られたり投げ飛ばされたりする訳ではないから、BB弾に当たってもそんなに痛い思いをする事はまずない。確かにパワー制限をしているとはいえ、至近距離で撃たれれば痛くない訳ではないが、初心者はそんな距離まで近づける事はまずない。たいてい射程距離ギリギリ当たりから綺麗にヒットを決められてしまうのがほとんどだと思うので、当たった感触はあっても痛い思いまではしない筈だ。
むしろ、それ故に始めの頃はゾンビ(当たってるのに死なない人)にならない様、注意が必要である。
また、そんな訳で直接敵との接触がない分、走ってくる相手を転ばせたり突き飛ばされたりという危険も少ない。寧ろ他の荒っぽい球技に比べて怪我はほとんどしないと過去の経験から感じる。勿論足場の悪いところも多いので、自分で転んだり滑ったりしないよう注意は必要だがそれは自己責任の範疇だろう。

・実力差があってもそれなりに遊べる
 ほとんど毎週ゲームに参加してるベテランもいれば、今日初めてですなんて人もいたりするのが一般的なサバゲだ。
普通のスポーツだと人数とか極めて厳格に定められているから、強いチームと弱いチームが当たっちゃうと勝敗はどうやってもひっくり返らないばかりかお互いにつまらない思いをする事になるし、折角それなりの実力者が集まっても人数の関係からいつまでもベンチを暖めて待たされたりする。
ところがサバゲの場合は、例えば複数チームが寄り集まりの場合強い人達のチームを人数少なく、そうでない人達のチームは人数を多くしたり、或いは強いチーム・弱いチームを適度に混在させて2分割する事でバランスを取る事が出来る。
これはゲーム主催側のさじ加減にかかってくるところではあるものの、上手く配分できればどんな層の人が参加しても皆が楽しく遊ぶ事が出来るのである。

・アウトドアだけではなく、インドアもある→天候に左右されない
 フィールドが空き地とか河川敷とかを使用する事がほとんどな関係で、一般的にはアウトドアの遊びとなるけれど、今は全国あちこちにインドアのフィールドも出来ている。貸切だったり時間制だったりと利用形態は様々ではあるけれど、こういったところを利用する事で天候に関係なくゲームをする事も可能だ。
更に言うと、インドアは単に外のゲームを室内でするという事ではなく、また違った雰囲気・展開となる事が多いので、外ゲームの代用とは考えない方が良い。接敵までの早さ、射距離の近さなどから来るゲーム展開の速さは想像以上のものがあり、むしろ外ゲームの面白さがぎゅっと濃縮された感じだ。
同じルールでインドアでもアウトドアでも自在に遊べるというのも、サバゲならではだろう。

・広さ・人数など融通が利く
 スポーツ一般は1チームの人数が定められていて、それにはみ出した人は交代要員とか応援という美名の下にただ見てるだけだったりを強いられるものだが、サバゲの場合は定員などない。多くても少なくてもその日に集まって来ただけの人で、とりあえずゲームが出来てしまう。
また、フィールドとして使うエリアも人数や周囲の状況によって広くも狭くも幾らでも設定が可能だ。何m×何mの線を引いてこの中で・・・なんて縛りはないのだから使える限り広く取るもよし、いつもより人数が少なければフィールドもいつもより狭い範囲にして接敵を容易にするもよし、裁量如何でどのようにでも調整が出来る。
これもまた、サバゲの懐の深さを示すものといえよう。

・スポーツ志向の人も、メカニック志向の人も参加できる
 現在市販のエアーガンなら、電動ガンであれガスガンであれ大抵は性能がそこそこなので、買って来て箱から出しただけでも充分通常のゲームで使えるだけの性能を有している。
だから「外で思いっきり動き回って遊びたい」と思っているなら買ってきたままの装備でも何不自由なくゲーム参加が出来る。
その一方で、機械いじりが好きな人なら愛銃をバラして、数多あるパーツメーカー製のカスタムパーツを組んだり、量産品ではどうしてもカバーしきれない誤差の範囲のチューンを施したりして、更にその性能を高めしかもそれを実戦で使ってみるという事が可能である。作って終わりではなく、その後があるところが継続的に楽しめる所以であり、またその結果を元に更なる改良を加えていく・・・腕と予算に自信があればかけがえのない1丁を作り上げる事が出来るだろう。
おそらくここで心配されるのは、「銃はカスタムした方が有利なの?」という事だと思う。端的に言って、性能の向上が図れているのなら確かにカスタムはノーマルに比べて有利であると言える。しかしこれはきちんと性能を向上させられる様に組み上げる事が出来るなら、の話であって、ただ買って来て交換してみましたではその性能を充分に発揮できていない事も多い。またきちんと組めなかったりカスタマイズした結果としてパーツの他の部分に予想外の負担がかかったりして、すぐに壊れてしまったりという事も実際にフィールドで実に良く目にする。従って単にいじるだけでなくその後のメンテナンスもきちんと出来るという事がカスタムを行う際の大前提になるので、特に必要がない場合は買ってきたまま余計な分解などしないで使う事をお勧めする。
更には、エアーガンはサバゲにおける要素の1つでしかない。銃だけが良くても他がお寒い状況(特に腕前)ではその性能も充分発揮できないので、単に弄ってある銃という事で恐れることなく、自分のプレーを貫けば良いのだ。
 

・・・取りまとめて言うと、その日集まったゲーマー数・使用できるエリア、ある程度の実力差などが異なっても調整で何とかする事ができ、全員で1つの玉を追いかける訳ではないので至る所がバトルの焦点となる。従って焦点の数だけドラマがあり、自分の働き如何でどんな人でも主役となる事が出来る。
その上、格好も武器も自分の好きな物がチョイス出来るのだ。コスプレを実用にしてみたい人でもガンマニアでも、ルールを守れば共にプレーできるとは素晴らしいではないか。
興味をもったら、是非チームの門戸を叩いてみよう。たいていの場合入隊志願でなくても質問・疑問にも答えてくれる筈だ。
勿論、我が人参解放軍も同志の入門を常に歓迎する。
 

秘訣は「読み合い」 (→目次へ)
サバゲの楽しみ方にも様々ある。ただ誰憚ることなくフルオートで電動をブッ放したい、映画のヒーローさながらの活躍を夢見て、ニュース映像で見た軍隊の真似事をしたいから・・・勿論、これらも充分正当な理由だしレギュレーションというルールを厳守している限り(そして他人に迷惑をかけないなら)、何をしても自由である。

初めのうちはお気に入りの装備とお気に入りの銃で戦えるだけでも楽しい。
そしてある程度経験を積んで来ると誰もが一度は銃のチューン・カスタムを考える。メカに詳しい人なら弄っている間も楽しいし、手塩にかけた銃でノーマル時には出来なかった様な敵ゲットを果たす・・・また楽しからずや。

ただ、人によってはこの辺で留まってしまう事もある様だ。何とかもっと楽しめないかと考える人の中には、敢えて不利な条件を承知の上で、自ら弾数制限をしたり電動を離れボルトアクションに向かったりする事もある。
これ即ち、自分との戦いである。自らに不利な条件を課しそれを如何にクリアーしていくか。ゲーム等で難易度を上げてトライするのにも似ている。この境地に入った者は『腕を上げる』という容易には達成出来ない、しかもゴールは無きに等しい目標を目指しているので相当期間を楽しく遊ぶ事が出来る。
しかし、これはある意味ストイックになれなければ到達出来ない。真に戦っている相手は自分自身なのであり、云わば達観を必要とするのである。奥が深い代わりに、覚悟も必要であろう。

 しかしながらもう1つ、もっと手軽でかつ奥の深い遊び方がある。
これは金もかからないし固い決意も必要としない。初心者でも経験者でも自分のレベルの範囲で実施出来る(経験則による有利・不利はあるが)。それは何か。
相手の動きを読み、それに応じた動き方をする事である。
例えば、ゲームスタート前の段階ではフィールドの地形や相手方グループの所持火器、性向(待ち伏せ型なのか突撃志向なのか、等)、これまでのパターン等から次ゲームでの動きを可能な限り予測する。これ即ち戦略面での「読み」である。
仮に相手方が1まとまりのチームではなく個々人の寄せ集め的集まりであっても同様である。何故なら各個々人にはやはり性向があり、ある程度似たパターンで動く事が多い為に結果としてある作戦分担がなされている様に(外部からは)見えるからである。
これは、味方側も同様である。チーム単位であれ、個人単位であれ、ある程度同じ様な傾向で動く事が多いのが常であるので、特に作戦が立てられないとしても自らの動き方を決める判断基準は自ずと生じているのである。
勿論、この文を読み何かしらの役に立てようと言う向上心ある同志諸君であるなら、この場合の「読み」とは敵の隙が生じると思われる地点を突く、或いは味方にとってウイークポイントになるであろう地点を予測し赴く事を意味している事は言うまでもあるまい。
そしてゲームが開始されると、戦略的考察が的中したにせよ或いは空振りに終わったにせよ、どこかの段階で敵と接触・交戦が生じる。ここでは接敵した相手、及び周辺に存在するであろう敵を対象としてその行動を読み、自らの動きを判断する機会が生じる。これ即ち戦術面での「読み」である。
この場合はゲーム開始前の様に悠長に考える時間的余裕はない。極力瞬時に判断し、瞬時に動きを開始しなければならない。

また状況に応じ臨機応変に変更を加える必要も出て来る。しかしこれは「いきあたりばったり的対応」を意味している訳では決してない。
よく、地形など周囲の状況から自分の動きだけを考えるという事まではしていると思うが、本来は相手がある事なのだから、例えば交戦勃発し状況有利にあらざると判断し自分が一旦下がるとする。この際に相手の取る行動は少なくとも3つある。

1つは殲滅或いは地場の確保を目指して追撃・前進してくる。
2つはその場に留まり守りを固める。
3つは撃退したものと判断し、その地から撤退・移動。

「自分は下がる」という判断は1つだけだが、相手の動きはこれだけバリエーションがある。撤退後の敵の動きまでを考慮に入れて動くなら、自ずと下がり方にも変化があって然るべきである。
即ち、

敵が1つ目のパターンの場合、大きく下がって有利な地形に退避し伏撃の機会を狙う。
敵が2つ目のパターンの場合、敵の視界外まで出たら今度は側面や背面に回り込んで奇襲をかける。
敵が3つ目のパターンの場合、下がった振りをして近場に潜み、敵の移動後に再度進出を開始する。

という、その後の動き方を視野に入れた撤退をしなければ折角の機会を有効に活かせないのである。

これらが即ち、相手の「動きを読む」という事であり、自分とは別人格の個人なのであるから必ずしもこちらの思い通りに動くとは限らない。相手もまた裏をかこうと考え、また戦死を恐れて計算ずくではない行動に出たりと様々なパターンで対抗してくる。
これこそがターゲットシューティング又はプリンキングと根本的に異なり、生身の人間を相手にする醍醐味であり、サバイバルゲームが他の何物にも変え難い魅力だ。
そしてまた、それ故に「サバゲはスポーツと同等の健全な遊びである」と胸を張って良い根拠なのである。 


・・・主席がサバゲ界にパレスチナ人の様に一石を投じる主張の数々をもっと読みたい人は、こちらをどうぞ。



 主席執務室応接間(紅中兵ブログ)へ   人参日報出版局へ   サバゲ三大規律八項注意へ